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クリエイターのためのNFT講座③ – NFTプラットフォームごとの違い

ファオ
ファオ
この「クリエイターのためのNFT講座」第3回では、主要なNFTプラットフォームを紹介し、その特徴や違い、どのプラットフォームを使うべきかといったことを解説していくよ!

NFTプラットフォームとは、NFTの発行や管理、販売ができるサービスのことです。
「NFTマーケットプレイス」という表現も同じものを指します。

プラットフォームごとに意外とけっこう大きな違いがあるから、どこを選ぶかは大切だぜ!

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各プラットフォームの内容は2021/2/19時点のものだぞ。
アップデートでサービスや機能が変わってることもあるから注意してくれ!

始まりの地に最適! – OpenSea(オープンシー)

前回の記事で最初にNFTを発行する場所としておすすめしたのがこのOpenSeaだね。
このプラットフォームのよいところと悪いところをかんたんにまとめるとこんな感じになる。

⭕️OpenSeaのよいところ

  • だれでも登録してNFTを発行できる
  • NFT発行のたびにGAS代がかからない
  • 一度発行したNFTの内容を後から修正できる
  • 固定価格やオークションなど、多彩な販売方法を使える
  • 世界最大のNFTマーケットプレイスで、サービスを利用しているユーザー数が多い

❌OpenSeaの悪いところ

  • アート以外にも様々なNFTを取り扱っているので、アートNFTが埋もれがち
  • NFTの画像や動画のファイルがIPFSで保管されてない

OpenSeaはNFTが無料で発行できるのがいいね。資金に余裕がないクリエイターにはとても助かる。
これは良し悪しがあるけど、発行したNFTの内容を後から修正することもできるので、そこも含めて初めてNFTに挑戦するクリエイターには向いているよ。

他のプラットフォームでは後から修正ってできないの?

少なくともこのあと紹介するRaribleではできないね。
「高いGAS代を払ってNFTを作った後に致命的なミスに気づいた!」なんてことがあるから、そういう点ではOpenSeaには安心感がある。
ただ、NFTを売った後に内容を変えるのはとてもよくないことなのでそれはやめよう。売り始める前に内容は確定させようね。

たしかに一度売ったものの内容を後から変えるのはまずいな。

その他のOpenSeaの魅力としては販売方法が多様なところだね。
固定額で販売以外に、オークション、逆オークション(時間が経つにつれて値段が下がる)といった販売方法が使えて、さらに、特定の相手に限定した販売やプレゼントといった機能まで使える。

作品の性質にあわせた販売方法がとれるわけだな。

悪いところの3つ目にある「NFTの画像や動画のファイルがIPFSで保管されてない」というのが意味わかんないんだけど。

これはちょっと専門的な話になってしまうんだけど、 OpenSeaはNFT用のファイルを自前のサーバで保管してるんだよね。
これは万が一、OpenSeaがサービスを終了してしまったらNFTの絵が見られなくなってしまうリスクがあるということだ。

そりゃマズいな!

IPFSというのを使うとそれを防げるのか?

こちらも完璧ではないけど基本的にはね。
込み入ってしまうからここではIPFSの話には踏み込まないけどね。

もっとも、自前サーバを使ってるおかげで使えるファイルサイズが大きかったり、いろんなファイル形式が使えるというメリットもあるんだよね。
よほどこだわりがなければ、最初のうちはOpenSeaを使っていいと思う。

フリーマーケットの雰囲気! – Rarible(ラリブル)

Raribleはアート専門のNFTプラットフォームだよ。
ここもだれでも登録できてNFTを発行・販売できるので、最初に使うプラットフォームとしておすすめできる。

⭕️Raribleのよいところ

  • だれでも登録してNFTを発行できる
  • 同じNFTを複数枚販売するのに向いている
  • アートNFT専門のサイトでユーザーの動きが活発
  • NFTの販売者と購入者の両方に”Rari”というトークンが配布される
  • NFTの保有者だけが見られる隠しメッセージ機能が使える

❌Raribleの悪いところ

  • 著作権を無視した作品が多数出品されている
  • NFTで使えるファイルサイズが小さめ(30MBまで)
  • NFTの販売方法は固定額のみ

Raribleは、OpenSeaと違って、同じNFTを一度に複数枚作成して販売することができる。
なので、10枚とか20枚とか、ときには100枚とか、安い値段でたくさんNFTを販売するのに向いているよ。

1枚の作品を1ETHで売るか、100枚の同じ作品を0.01ETHで売るか選べるわけだな。

そういうことだね。
価格と販売数は、作品の性質に応じて選ぶといいよ。

そのほか、Raribleが特に魅力的なのは、NFTの販売者と購入者の両方に”Rari”(ラリ)というトークンがプレゼントされることだね。

それって何に使えるの?

Rariを持っていると、Raribleのサービス運営に参加して、サービスの方針を決める重要な議題に投票できるんだよ。
自分が持ってるRariの量がそのまま投票権の大きさになる。

サービスの運営とか興味ないなー。

それなら外部の仮想通貨取引所でRariを売ってしまえばいい。
Rariはわりといい値段で取引されてるから、Raribleを使えばNFTも売れてトークンも売れて、一粒で二度おいしいというわけだね。

そりゃいいな!

そういうオマケがあるせいで買う側の購買意欲も活発だしね。
NFTの売りやすさはかなりいい感じだと思うよ。

一方で、Raribleの残念なところは、マーケットに多くの著作権を侵害しているような作品が並んでいることだね。

マーケットをながめていてそれは気になったな。

だれでも参加できて、Rariという魅力的なオマケがあるから、そういう悪いことをするユーザーがどうしても出てきてしまうんだね。
それでも一時期よりだいぶマシになったけどね。

Raribleのサービス全体のイメージとしては、ガラクタもあれば掘り出し物もあるフリーマーケットみたいな感じだ。
そういう雰囲気が嫌いじゃなければここを主戦場にしてもいいんじゃないかな。

一流クリプトアーティストへの登竜門 – SuperRare(スーパーレア)

ここからは審査にパスしないとNFTの出品者として参加できないプラットフォームを紹介するよ。
まずはSuperRareだ。

⭕️SuperRareのよいところ

  • 作品が高額で取引されやすい
  • 認定されたクリエイターしか出品できないので著作権違反した作品は皆無

❌SuperRareの悪いところ

  • クリエイターとして参加するには審査がある(かなり厳しい)

SuperRareのよいところでもあり悪いところでもあるのは、クリエイターとしてNFTを出品できるようになるためには審査にパスする必要があることだね。

審査ってどれくらい厳しいの?

相当なもんだね。私も何度か申請してるけどまだパスしてないよ。

そりゃ厳しいな……。

申請がかなり多くて、審査に時間もかかってるみたいだね。
それだけに、SuperRareにクリエイターとして認定されればその価値は大きい。

たしかにどの作品も相当な金額で取引されているようだな。

だから、クリエイターにはSuperRareはぜひ目指してほしいところなんだよね。

審査にパスするコツとかってないの?

公式が「SuperRareでアーティストとして受け入れられるためのヒント」(英語)という記事を公開しているね。
それによると、作品を自分自身が制作したと証明できることが一番大切なようだ。

なるほど。
贋作や盗作が出ることを一番懸念しているというわけか。

NFTプラットフォームとしての信頼と評判に大きく影響するところだからね。
OpenSeaやRaribleと比べて、SuperRareがずいぶん格上に扱われている理由がわかると思う。

ハイグレードな作品が集まる画廊 – Nifty Gateway(ニフティゲートウェイ)

Nifty GatewayもNFTの出品に審査が必要で、SuperRareよりさらに厳しいという印象だ。
しかしそれだけグレードの高い作品が集まっている。
現状、NFTプラットフォームの最高峰といっていいかもしれない。

⭕️Nifty Gatewayのよいところ

  • 作品が高額で取引されやすい(圧倒的)
  • 認定されたクリエイターしか出品できないので著作権違反した作品は皆無

❌Nifty Gatewayの悪いところ

  • クリエイターとして参加するには審査がある(とても厳しい)

ならんでる作品の値段が軒並みとんでもないな!

まあ、そういうサイトっていうことだね。
すでに有名なアーティストの作品がほとんどといっていいかもしれない。

SuperRareよりさらに審査が厳しいのは間違いないけど、Nifty Gatewayに作品を出品できるようになればそれだけでも成功が約束されたといっていい。

クリエイターならいつかは到達したい場所……という感じだな。

そのほかの主要なNFTプラットフォーム

上で紹介した4つのサービス以外にも、たくさんのNFTプラットフォームが存在している。
ただ、アートNFTの販売を始めたばかりの人はこの4つを知っておけばまずは十分だと思う。

一応、いくつかのNFTプラットフォームの名前とリンクを掲載しておくよ。

多すぎるわ!

これでもけっこう漏れてる気がするんだよね。
この中で特にメジャーなのはasync art、KnownOriginあたりだけど、まあ最初のうちはしらなくても大丈夫だ。

どこのサイトでどういったアートNFTがいくらで売れたという情報はCrypto Art Pulseというサイトにまとまってるから、たまに見てみるといいよ。

結局、どのNFTプラットフォームを使えばいいの?

これからNFTのマーケットに参入しようとするクリエイターはどのような順番で進めていけばいいのかな?

そうだねえ。
一つしかNFTプラットフォームを使っちゃいけないということはないから、まずはOpenSeaではじめてNFTの作り方を覚え、Raribleを併用しながら売り方を学んで実績をつんでいくといいんじゃないかな。

たしかにどっちかだけにしぼる必要はないもんな!

OpenSeaとRaribleで実績ができてきたら、資料を準備してSuperRareに審査を申請してみる。
そこから審査にパスするまでは試行錯誤だね。

なんか少しずつレベルアップしてより強いボスに挑んでいくRPGみたいだな!

そうだね。RPGみたいな感じでプロセスを楽しんでもらえるといいね!

どうやって作品を売っていけばいいの?

NFTを作れるようになってもさー、実際に売れるかどうかは別問題だよな。
単にマーケットに並べておけば売れるってわけでもないだろうしさ。

そうだねえ。
いくら作品のクオリティが高くても、売り方を間違っていたらいつまでたっても売れないよね。
私自身もどうやってNFTを売るのがいいのか、まだまだ研究中だよ。

ただ、いくつかわかってきたことがあるから、それは下で簡単にまとめておきたいと思う。

クリエイターどうしでつながろう

クリエイターどうしで情報交換できれば、NFTの売り方やマーケット動向を知るのに大いに役立つ。
仲良くなったクリエイターが自分の作品を紹介してくれたりすることもあるし、逆に自分が紹介して作品を広めてあげるのも市場を盛り上げるのには大切だ。

横のつながりというのは大事だな。

NFTに参入してる日本人のクリエイターはまだ圧倒的に少ないからそのつながりは貴重だよね。
さらに日本の人だけでなく、海外のクリエイターにも積極的に話しかけてみるといいよ。

でも英語でしょ……。
それで話しかけるのこわい……。

NFTという未知のマーケットに足を踏み入れたのに、今さら英語を怖がってどうする!!

た、たしかに!

英語でコミュニケーションをとるときに、前回の記事で紹介したDeeplのような英語のサポートサイトを使うんだな。

うん。
日本語をそのまま入れても正確な英語に訳してくれないことはあるけど、コミュニケーションをとらないよりは断然マシだからね。

Twitterで英語で作品をシェアしよう

アートNFTの購入者は多くが日本ではなく海外の人だ。
Twitterで日本語を使って情報発信していても海外にはまず届かないから、NFTの情報はできるだけ英語を使ってツイートするようにしよう。
その際、”#NFT” “#cryptoart”というハッシュタグを使うといいよ。

クリプト…アート……?

うん。
この記事ではわかりやすさを優先して「アートNFT」という表現を使ったけど、「Crypto Art」(クリプトアート)という名称が定着しつつあるから、Twitterではそれを使ったほうがいいよ。

各NFTプラットフォームのコミュニティに参加しよう

自分が参加してるNFTプラットフォームのTwitterアカウントをフォローするのは基本だよ。
Discordサーバにも参加しておいた方がいいね。

Discordも?

使い方に困ったときやなにか不具合が出た時のサポート窓口がDiscordになっていることが多いからね。
Discordにはクリエイターやコレクターも集まるから、そこでの会話をきっかけにして仲良くなったりもできる。

人が集まる場所を知っておくのは大切だな。

NFTをどう広めて売っていけばいいかは私も絶賛研究中だ!
なにか新しい知見があったらアップデートするよ!
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