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[仮想通貨の基本のキ①] この素晴らしいブロックチェーンに祝福を!

「仮想通貨の基本のキ」、はじまる

ファオ
ファオ
何回かに分けてお送りする予定の「仮想通貨の基本のキ」
仮想通貨の知っておきたい基礎知識について専門用語をできるだけ使わず、わかりやすく解説していくシリーズだよ。

ファオ
ファオ

第1回目は「ブロックチェーン」についてだ。

クオン
クオン
普段からブロックチェーン、ブロックチェーンとよく言っているが、実のところあまりわかっていなかったんだ。
それは助かるな!

コロネ
コロネ
それはいいんだけどさ、このタイトルとアイキャッチ画像はなに?

ファオ
ファオ
さあ、なんだろうね?
細かいことはあまり気にしない方がいいよ。

そもそも「仮想通貨」とは?

話のターゲットは「ビットコイン型仮想通貨」のブロックチェーン

ファオ
ファオ
仮想通貨と一口に言ってもいろいろある。
ここではビットコイン型の仮想通貨のブロックチェーンにしぼって話をするからね。

ファオ
ファオ
ビットコイン型というのは、だれでもマイニングに参加できる非中央集権型のオープンなブロックチェーンを利用した仮想通貨のことをここでは指すよ。

コロネ
コロネ
すでに「マイニング」、「非中央集権型」、「ブロックチェーン」って3つも専門用語が出てきてる。

ファオ
ファオ
専門用語はできるだけ使わないとは言ったけど、さすがにまったく使わないわけにはいかないからこれくらいは勘弁してくれ。
それぞれこの後わかりやすく説明するから。 

「仮想通貨」とはなにか?

ファオ
ファオ
ブロックチェーンの話に入る前に、そもそも「仮想通貨とはなにか」ということをかんたんに整理しておこう。

ファオ
ファオ
ものすごく突き詰めて言えば、仮想通貨とは「だれでも見て使うことができるオンライン上の帳簿」だ。

クオン
クオン
帳簿?
お金じゃないのか?

ファオ
ファオ
うん。
仮想通貨の実体はお金ではない。
その実体は「送金の記録の集合体」。
すなわち「帳簿」だ。

コロネ
コロネ
よくわかんない。
帳簿に価値があるの?

ファオ
ファオ
帳簿そのものではなく、そこに書いてある送金の記録に価値があるんだ。

コロネ
コロネ
なんで?

ファオ
ファオ
コロネがネットショッピングで銀行振込を使って何か買ったとするだろ?
そのとき、コロネの手元にある現金は減る?

コロネ
コロネ
現金は減らないな。
銀行口座のお金は減るけど。

ファオ
ファオ
そうだね。
1万円の物を買えば通帳に「マイナス1万円」と書かれてその分残高が減る。振込手数料のことは今は無視するよ。
一方で、お店の通帳には「プラス1万円」と書かれて残高が増えるよね。

コロネ
コロネ
うん。

ファオ
ファオ
その後、銀行の人がコロネのところに1万円を取りにくる?

コロネ
コロネ
こないな!
きたらおもしろいけど!

ファオ
ファオ
では一方で、銀行のだれかがそのお店に現金1万円を持っていくのかな?

コロネ
コロネ
そんなことしないな!
銀行の人に聞いたわけじゃないけど!

ファオ
ファオ
だよね。
ということは、だ。
コロネのネットショッピングで起きたお金の動きというのは銀行口座の帳簿の上だけの話だ。

ファオ
ファオ
でも、しばらくするとコロネのところに買ったものが届く。
お店も売り上げが立って、そのお金をまた別のところで使える。

クオン
クオン
そう考えるとたしかに送金の記録には価値がある……!

ファオ
ファオ
送金の記録というのは、実はそれだけでお金として成立するんだ。

ファオ
ファオ
仮想通貨も同じ。
「だれからだれにいくら送った」という送金の記録が集まったものなんだ。

ファオ
ファオ
もっとも、送金の記録がお金としての価値を持つのは、その記録が正しいものであるのが絶対条件だ。
銀行での送金の場合は、立派な銀行がちゃんと記録して管理していると信じられるから、正しい送金記録だとみんな受け取ってくれる。

コロネ
コロネ
なら、仮想通貨の場合は……。

ファオ
ファオ
仮想通貨ももちろん正しい送金の記録だ。
ただ、その「正しさ」の実現方法が銀行とは違ってくる。
どう違うのかをこの後説明するね。

ビットコイン型仮想通貨の特徴

ファオ
ファオ
ビットコイン型の仮想通貨は「正しい送金の記録」を実現するためにこんな方法を採用したんだ。
ビットコイン型仮想通貨が採用した方法
  1. だれからだれへいくら送ったか、過去のすべての送金情報を帳簿に記録する
  2. いつでもだれでも帳簿を見ることができるし、記帳に参加できる
  3. 記帳のプロセスを公平で透明にする
  4. 単一の帳簿の記録者、管理者をおかない
  5. 暗号技術を使って情報のやりとりをおこなう

ファオ
ファオ
これらの方法を実現するために大切な役割を果たしているのが「ブロックチェーン」という仕組みだ。

コロネ
コロネ
ここで本題のブロックチェーンが登場か!

ファオ
ファオ
この後ブロックチェーンについて説明するよ。
特徴⑤の暗号技術も仮想通貨の根幹になる大切な要素なんだけど、これについてはまた次回以降に説明するね。

「トランザクション」っていったいなに?

ファオ
ファオ
前提の説明が長くなっちゃって申し訳ないんだけど、もう一つだけ説明させて。
「トランザクション」についてだ。

クオン
クオン
これも仮想通貨をさわっているとよく出てくる言葉だな。

ファオ
ファオ
しょっちゅう出てくるよね。

ファオ
ファオ
で、この「トランザクション」をわかりやすく例えると、これは「だれにいくら送金します」という文面が入ったお手紙のようなものだ。

クオン
クオン
お手紙?

ファオ
ファオ
うん。
もちろん実物の手紙じゃなくてeメールと同じようなインターネット上の情報だけどね。

ファオ
ファオ
このお手紙を近くのポストに入れると、「マイナー」と呼ばれる人たちが回収して仮想通貨のネットワーク全体にこの手紙の情報を流してくれる。

コロネ
コロネ
みんなに手紙、読まれちゃうの?

ファオ
ファオ
読まれるよ。
自分の名前や住所が入っているわけではなく、仮想通貨のアドレスという形で送るから、だれからだれに送ったかを特定するのはそれなりに難しいけどね。
「どのアドレスからどのアドレスにいくら送る」というお手紙の中味はだれでも見ることができるよ。

クオン
クオン
たしかそのあたりの匿名性を強化した仮想通貨もあるとか……。

ファオ
ファオ
MONEROとかDASHとかだね。
そういうのもあるけど、今回はいったん匿名仮想通貨の話はおこう。

ファオ
ファオ
で、送金のお手紙であるトランザクションを送るときに忘れてはいけないものがある。

コロネ
コロネ
なに?

ファオ
ファオ
送金手数料。

コロネ
コロネ
あー、あれなー。

ファオ
ファオ
お仕事をお願いするんだからいくらかの報酬は必要だよね。
手紙を出すときの切手のようなものだ。

ファオ
ファオ
では、次にお手紙を出したあとの話をしよう。

「ブロックチェーン」の「ブロック」ってなに?

ファオ
ファオ
送金のお手紙であるトランザクションを送るとマイナーさんが回収して仮想通貨のネットワークに流してくれる。
仮想通貨のネットワークには世界中からそういったトランザクションが集まってくる。

ファオ
ファオ
マイナーさんたちも世界中にたくさんいて、マイナーさんは新しいトランザクションを見つけるとそれを箱の中に入れていくんだ。

クオン
クオン
はこ?

ファオ
ファオ
うん、はこ。
たくさんトランザクションが入ったはこ。
これが「ブロックチェーン」の「ブロック」にあたる。

ファオ
ファオ
マイナーさんは自由にトランザクションを選んで箱の中に入れていくよ。
自由とはいえ、基本的には手数料が高いトランザクションが優先的に選ばれるけどね。

コロネ
コロネ
トランザクションを早く出した順じゃないんだ。

ファオ
ファオ
うん。
速達料金と通常料金の違いみたいなものかな。

ファオ
ファオ
箱の大きさはルールで決まっていて、マイナーさんが勝手に変えることはできない。
箱がいっぱいになるまでトランザクションをつめこんだら、マイナーさんは次の作業に移るよ。

「ブロックチェーン」の「チェーン」ってなに?

ファオ
ファオ
次にマイナーさんがおこなうのが、すでにできている箱と自分が作った新しい箱をつなぐ作業だ。
このつなぎの部分が「ブロックチェーン」の「チェーン」にあたるよ。

コロネ
コロネ
箱と箱をクサリでつなぐ感じ?

ファオ
ファオ
そうそう。
1つの箱には前側に1つ、後側に1つしか箱をつなげないというルールがあるよ。
これは電車の連結みたいなイメージ。

ファオ
ファオ
さて、この箱をクサリでつなぐ作業だけど、かんたんにはできない。
あるパズルをとかなくちゃならないんだ。

クオン
クオン
パズル?

ファオ
ファオ
ダイヤルロックを合わせるようなパズルだね。
前の箱と新しい箱をつなぐための正解となる数字があって、それを探していくんだ。

コロネ
コロネ
探すって、どうやって?

ファオ
ファオ
とにかく数字を手当たり次第に入れていって、ロックが開く正解の数字かどうか計算して試していく。

コロネ
コロネ
手当たりしだい!?

ファオ
ファオ
手当たりしだいだね。
この箱をつなぐ作業には世界中のマイナーさんたちが参加していて、早くパズルを解いたものが勝利する競争なんだ。

ファオ
ファオ
だれより早く正解の数字を見つけるため、みんな猛烈なスピードで計算していく。
ちなみに、この正解の数字を「ナンス値」っていうよ。「number used once」を略した言葉だ。

コロネ
コロネ
なんでそんな競争するの?

ファオ
ファオ
勝者にはご褒美が出るから。

コロネ
コロネ
ご褒美!
なに?

ファオ
ファオ
新しい箱、すなわちブロックを作った報酬として新しい仮想通貨が発行されて勝者のマイナーさんに与えられる
それとその箱の中に入っているトランザクションの手数料を総取り。

コロネ
コロネ
その報酬っていくらくらいになるの?

ファオ
ファオ
ビットコインの場合は1ブロック作ると12.5BTCもらえるから、今の相場で900万円くらい。
手数料の収入はそれに比べるとほんの微々たるものだね。

コロネ
コロネ
900万円!!
すげえ!

クオン
クオン
そりゃ、みんな必死になるな……!

ファオ
ファオ
この新しく仮想通貨を産みだす様子がなんとなく鉱山から金や銀を採掘する作業に似てるから「マイニング」と呼ばれるようになったんだ。
で、それをやってる人は「マイナー」というわけだね。

ファオ
ファオ
さて、運よくパズルの正解の数字を発見できたとしてもそれで終わりじゃない。

クオン
クオン
次に何が?

ファオ
ファオ
自分が作った箱と正解と思われる数字を仮想通貨のネットワークに提出して、他のマイナーさんのチェックを受けるんだ。

コロネ
コロネ
どういうチェック?

ファオ
ファオ
まず箱の中に入ってるトランザクションに不正なものが含まれていたりしないかどうか。
過去にすでに使用済みのものだったりとか、持っていないお金を送ろうしてたりとかだね。
他にもいろいろあるけど、箱をつなぐ正解の数字、ナンス値が合ってるかどうかももちろんチェックされるよ。

ファオ
ファオ
箱やナンス値にちょっとでも間違いや不正があれば即座に他のマイナーさんに却下される。
でも、正しければすみやかに承認される。
そのあたりは非常に公正だ。

コロネ
コロネ
みんな全力で戦って、戦いが終われば称え合う!
スポーツマンシップだな!

ファオ
ファオ
そんなさわやかなもんでもないけどね。
勝者が決まった瞬間に次の勝負が始まるから、うだうだせずに新たな戦いに向かうだけのことだよ。

ファオ
ファオ
こうして新しい箱と正解の数字が決まると、晴れてこのブロックは前のブロックにチェーンでつながれて、ブロックチェーンの一部となる。

ファオ
ファオ
新しいブロックが生まれたということは、その中に入ってるトランザクションも有効なものとなる。
つまり、仮想通貨の送金が実行されるということだね。

コロネ
コロネ
みんながブロックとトランザクションを確認しあってるから正しい送金の情報!
ということだな。

ファオ
ファオ
そういうことだね。

クオン
クオン
よくできた仕組みだなあ。

仮想通貨でお金を送る流れのまとめ

ファオ
ファオ
ブロックチェーンについて一通り説明したので、仮想通貨を使ってお金を送る仕組みの流れをまとめてみよう。

仮想通貨のネットワークにトランザクションを送る
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
マイナーがネットワーク全体にトランザクションを伝える
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
マイナーがトランザクションを集めてブロックを作る
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
マイナーが前のブロックと自分の作ったブロックをつなぐナンス値を計算する
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
正解ならネットワークに新ブロックとナンス値の情報を提出する
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ほかのマイナーがその情報を検証する
 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
正しければ、そのブロックがブロックチェーンの末尾に登録される

もう一度ビットコイン型仮想通貨の特徴を確認

ファオ
ファオ
ブロックチェーンでお金を送る流れは理解できたかな?
ここでビットコイン型仮想通貨の特徴を振り返ってみよう。
ビットコイン型仮想通貨が採用した方法
  1. だれからだれへいくら送ったか、過去のすべての送金情報を帳簿に記録する
  2. いつでもだれでも帳簿を見ることができるし、記帳に参加できる
  3. 記帳のプロセスを公平で透明にする
  4. 単一の帳簿の記録者、管理者をおかない
  5. 暗号技術を使って情報のやりとりをおこなう

ファオ
ファオ
「①だれからだれへいくら送ったか、過去のすべての送金情報を帳簿に記録する」は、仮想通貨が生まれた時から現在に至るまで、これまで生成されたすべてのブロックの情報をマイナーさんたちは自分のコンピュータの中に持っているんだ。
みんながバラバラの情報を持っているということもない。
つい最近できたブロックを除けば、すべてのマイナーが同じ情報を持ってる。

クオン
クオン
みんなが同じ情報を持っていても無駄じゃないのかな?

ファオ
ファオ
同じ情報をたくさんの人が分散して持っていることで「止まらないネットワーク」というのを実現できるね。
情報を1箇所にまとめてしまうと、万が一そこが使えなくなったときにネットワーク全体が停止してしまう。

ファオ
ファオ
他にも、中央の管理者が送金の情報を勝手に書き換えたりするのを防ぐことができる。

クオン
クオン
なるほど!

ファオ
ファオ
「②いつでもだれでも帳簿を見ることができるし、記帳に参加できる」は、そのブロックの情報をいつでもだれでも見ることができるということ。
そして、記帳の作業であるマイニングにだれでも参加できる。

コロネ
コロネ
オレも参加できるの!?

ファオ
ファオ
もちろん。
参加は自由だ。いつだってだれだってウェルカム。
でも絶対儲からないけどね。

コロネ
コロネ
なんで?

ファオ
ファオ
競争が激しすぎるから。
計算のちょー早いマイニング専用のコンピュータを使って、電気代が安いところでやらないとまず儲からないよ。

コロネ
コロネ
それって実質的には自由って言わないんじゃない?

ファオ
ファオ
一理ある。
そういう指摘も実際あるよ。

ファオ
ファオ
その論点はいったんおくとして、「③記帳のプロセスを公平で透明にする」。
記帳のプロセスはさっき説明したとおり公平で透明だ。

コロネ
コロネ
みんなで仲良く殴りあい!

クオン
クオン
殴りあってはいないと思うぞ。

ファオ
ファオ
そして、「④単一の帳簿の記録者、管理者をおかない」。
ビットコイン型の仮想通貨には巨大な権力と支配力をもった中央的な管理者というのが存在しない。
ルールは仮想通貨のネットワークに参加する人たちが合議と実際の行動で決めていく。
これが非中央集権ということだ。

コロネ
コロネ
とかいって、実は影の支配者とかがいるんだろ?

ファオ
ファオ
お、なかなか鋭い指摘。
ビットコインであれば巨大なマイニング能力を持つ大手のマイナーが実質的にビットコインを牛耳ってるんじゃないかとか、イーサリアムであれば創立者のヴィタリクの支配力が強いんじゃないかとか、まあそういうことがいわれることはあるね。

コロネ
コロネ
しょせん人間のやることだからな。
一枚皮をむけば欲望と陰謀でドロドロにまみれているのさ。

クオン
クオン
知りもしないのにしたり顔で……。

ファオ
ファオ
最後の「⑤暗号技術を使って情報のやりとりをおこなう」の説明はまた次回以降にね。

ファオ
ファオ
というわけで、ビットコイン型の仮想通貨はブロックチェーンをこのように利用して「正しい送金の記録」を実現してるんだね。

まとめ:ビットコイン型仮想通貨の「ブロックチェーン」とは

ファオ
ファオ
最後に「ビットコイン型のブロックチェーンとはいったいなにか」ということをまとめておこう。
ビットコイン型仮想通貨の「ブロックチェーン」とは
  • ビットコインが正しい送金を実現するために採用した記帳の方式
  • 連結されたブロックの中に送金の情報(トランザクション)が記録されている
  • マイナーが競争して新しいブロックをつなげていく(マイニング)
  • だれでもいつでも情報を利用できるし、マイナーにもなれる
  • 非中央集権で、ルールはみんなで決めて運用していく

おわりのピプリクトトーク

ファオ
ファオ
ブロックチェーンについて他にも説明しなきゃいけないことはたくさんあるんだけど、今回はここまでとしよう。

ファオ
ファオ
この説明だけでも、もうおなかいっぱいだろ?

コロネ
コロネ
おなかいっぱいだな。もうなにも入らない。
でも、おなかすいた。

クオン
クオン
その気持ちはわかるな。
おやつにしようか。
たしかおかし箱の中にもなかが……。

ファオ
ファオ
もなか……。
いいね……。

コロネ
コロネ
やっぱり箱の中身はトランザクションより食べものがいいな!